第二回 地域コミュニティビジネスについて共に考える

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My Challenge, My Innovationの第二回は、秋口の10月はじめに開催した。
そのテーマは、「地域コミュニティビジネス」という旬なタームとした。

三鷹市をはじめ、中央線沿線がその先進地域であることはよく知られているところだが、第二回では、長年、代表的なモデルケースとして語られるNPO法人シニアSOHO普及サロン・三鷹代表理事を務めている久保律子さん、それから大手電機メーカーの研究職から独立し、地域に根ざしたベンチャーを起業した隈井裕之さんをお招きした。

シニアSOHO三鷹という組織は、当初、某大手電機メーカー出身の堀池喜一郎さんが、まだ現役時代に某大学OB会で始めたパソコン教室がきっかけとなってスタートした元気シニアのためのコミュ二ティである。
それが、2000年前後のe-Japan戦略あたりの追い風もあって、中央・地方の行政とタイアップしつつ、三鷹周辺のスキルとノウハウに溢れた有能シニアを糾合し、一躍、世間やメディアの脚光を浴びるまでに急成長した。
長年の企業生活でビジネスに関わる酸いも辛いも知り尽くした堀池さんは上品な紳士の風貌を裏切るような独特の毒舌キャラと、育ちの良さもあってか人を集めるカリスマ性も備えた稀有な論客。
今もなおアクティブシニアの伝道師として活躍中だが、その堀池さんがほぼ人間的な魅力とパワーで築き上げた(と思われる)シニアSOHO三鷹の組織運営をそのまま引き継いだのが、(ご本人いわく)ビジネス経験のない主婦だった久保さん。

とは言え、大学卒業後、日本語学校の教師をされていたり、要はスーパー主婦だったわけだが、その久保さんが組織のトップとして課せられたミッションは経営状況の改善という、NPO組織らしからぬシビアな命題であった。

いや、久保さんの講演内容を要約するのがレポートの趣旨ではない。
つくづく思うのは、いわば従来型のオーソドックスなビジネス流儀なるものを弁えないからこそ、久保さんは前人未到と言って良いであろう、確立されたNPO組織の経営改革を成し遂げることができたというパラドックスの興味深さだ。
スーパー主婦が本気になったら、その営業力、交渉力はもしかしたら、どんなプロの営業マンも敵わないかもしれない。
そんな気がする。特に地域やシニアという未開の領地に入れば、合理的なロジカルシンキングを得意とするビジネスマンのスキルも無力になってしまうに違いない。
そして今、有力な新事業領域とされるのは、介護・福祉、農業、高齢者、旅行・観光、娯楽・ゲーム、まあどれもそんな世界ばかりである。
久保さんの後に、第二、第三の久保さんが登場してきたら、おそらく今のこの国のビジネスエコシステムは一挙に塗り替えられるのではないか。そんな気さえしてくる。
恐らく、そうなるのがこの社会にとってハッピーなことだと、個人的には確信するのだが、いかがであろうか。

もう一つ、隈井さんの講演は、退職から起業するまでの赤裸々なレポートであり、個人的な人生設計上で非常に有益な情報を提供してくれるプログラムであった。
かなりプライベートな内容を含むものだったので詳細を記述することはできないが、どのように20年以上も勤めた会社を辞めて、どのような自己研鑽と職能再開発を行い、どのようなビジネスプランを立てて、事業スタートに至ったか、誠に勉強になるお話であった。
こういう語りを聞けることこそが、「挑戦」をテーマとした今回のシリーズの狙いだったわけである。

終了後は、様々なオフレコ話を聞きながら、いつものごとく酔いに任せてつつ、今回は小保方問題の是非を論じることとなった。笑