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【塾長エッセー】笑いの効用

会社を退職した後、何か地域でボランティアみたいなことをしたいと思っていると市報に「江戸小噺養成講座」という記事が目に留まった。 昔から落語は好きで、時々寄席に行っていたが、自分が小噺をして老人ホームや介護施設を廻るとは思ってもいなかった。 …

無知の認識

今年のベストセラー『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ著)は一読に値する本である。 その中で、17世紀の「科学革命は・・知識の革命ではなかった。何よりも、無知の革命だった。科学革命の発端は、人類は自らにとって最も重要な疑問の数々の答え…

群個の時代

戦国武将 真田昌幸の言葉 「軍勢を一つの固まりと思うな。 一人一人が生きて、一人一人が思いを持っておる。 それをゆめゆめ忘れるな!」が話題を集めている。 何故だろうか。 今はマスといわれ、 十羽一絡げにされた人々(群衆)の一人一人にも光が当たる時代…

産学官連携

最近、産学連携の動きが盛んである。 何故だろうか。 ここでは企業研究者の立場で論を進める。 今、エレクトロニクス企業の研究者は研究のコアを失っている気がする。 1970年代後半から世界の企業(勿論、日本企業も)は半導体一色に染まっていた。 もちろん…

人の育成とは

人の育成の重要性は常に指摘されるがこれが意外に難しい。 順を追って説明しよう。 先ず、教師やコーチの場合は人を育てることが仕事であり、素晴らしい成果を挙げた生徒が育ったり、偉大な結果を残す選手が現われたりすると名伯楽として評価されるのであま…

努力について

2016年の本屋大賞をもらった宮下奈都氏の小説『羊と鋼の森』の中に次の様な文章が目に留まった。 「努力していると思ってする努力は、元を取ろうとするから小さく収まってしまう。自分の頭で考える範囲内で回収しようとするから、努力は努力のままなのだ。そ…

吉田沙保里の銀メダルは何を意味するのか -バランスとは-

リオ・オリンピックは日本中を熱狂の海に巻き込み、感動の涙を流した人も多いと思う。 私もその一人であるが、その中で特に印象に残っているのがレスリングの吉田沙保里の四連覇達成ならず、「銀メダル」に終わったシーンである。皆さんはこの結果をどのよう…

「圧倒的悲劇を前にして小説は何ができるのか -マルチの視点-」

2011年。3.11の東日本大震災の後、表題の言葉は小説家達が発した言葉である。 小説家の想像を絶する惨事を前にして小説は再生や希望、あるいは癒しを提供できるのかという意味である。 当初、私は小説のようなものが不条理な悲劇を被った人達を救えるとは到…

陽徳と陰徳

陽徳と陰徳という言葉がある。 前者は見返りを期待して善行を行うこと(徳を積む)で後者は見返りを期待しないで徳を積むことを意味する。母の自分の子供に対する愛や慈しみは陰徳であり、菩薩愛ともいう。 最近の知謝塾(2015年5月30日)で(株)メンバーズ…

上手い質問

小林秀雄の言葉に「質問するというのは難しいことです。本当にうまく質問することができたら、もう答えは要らないのです。ベルグソンもそう言っています。」「批評とは上手に質問する技術である」というものがある。 これは、質問する側が、問題の本質を的確…

「人間の生きざま」には勝ちも負けもない

私の好きな直木賞作家、葉室鱗の言葉に、「私は歴史の敗者を描きたい。彼らの存在に意味はなかったのか、と」、がある。江戸時代の武士の矜持や市井の民の人情を描いた藤沢周平も同じようなことを言っていた。生きた結果としての失敗、挫折は人生には付き物…

態(てい)の良い生き方

「態の良いものが偉くなる」「昔は技術系で武骨なやんちゃな人がトップになっていたが、今は物わかりの良い人が偉くなる」といったのは稲盛和夫氏である。これは私流に解釈すると、創造性のない人間、挑戦しない人間、調整型の人間、が偉くなっている現状に…

ボランティアとは

最近、江戸小噺に凝っている。福沢諭吉の「一身にして二生を経る」ではないが、新しいものへの挑戦である。ボランティアとして、老人に小噺をして笑っていただけるとこちらの方が元気を戴く。それも双方向のコミュニケーションが大切だ。 「知謝塾」は「知」…

「中身」の時代

私は以前、「形から入るマネージメントの限界」という一文を書いたことがある。 その中の文章を一部引用すると: よく問題や課題を解決するために、先ず、組織を作ってアイデアや解決策を検討する場合がある。とかく、マネージャは「組織は作った、後は君た…

「心」財の時代 -成長の三段階-

21世紀は「心の時代」と言われて久しい。しかし、現実は日暮れて道遠しという感がある。何故か、我々は未だに「モノ」の価値観にどっぷり浸かっているからである。拝金主義(モノ、カネ、権力、地位・・)の価値観が快いのである。他人よりも多くのモノ、カ…

「生きる意味」を創造するとは ー「内的成長」ー

私は創造的な生き方をしたいと常日頃考えてきた。創造的生き方とは、世界で誰もやらなかった仕事や研究をしたいとか、どんな小さなことでも人が気付かなかった発見をしたいと云ったことである。 私は研究者であり、また、マネージャでもあったが、傲慢な言い…

「知謝塾」の名前について

2012年の4月から「知謝塾」は始まったのであるが、偶然思いついた「知謝」の名前について次のように私は書いている。 知謝塾の「知謝」とは「知」に感謝するという意味である。 歴史に残る「知の巨人」達の業績も、アイザック・ニュートンの言葉:「私がさら…

雑感「機械論的自然観」

昨年の10月から新たに始まった池袋コミュニティ・カレッジとのコラボによる「知謝塾」は今年の1月で4回目が終わった。少し、振り返って考察する。 第一回目は不肖私で、現代は「多様性の時代」で価値の多様性が大切であることを述べたと思う。私の専門である…

「×0.7」のマネージメント

1948年頃発明されたトランジスタが、経験則であるムーアの法則(集積回路上のトランジスタの数は「18ヶ月で2倍になる」と米インテルの創始者Gordon Mooreによって1965年提唱される)とスケーリング則(1974年に米IBMのR.H. Dennardによって発表されたデバイ…

研究の自殺

最近気になる論文を目にした。筆者が会社に入社した1975年に文藝春秋2月号に掲載された『日本の自殺』というかなりセンセーショナルな小論文である(著者はグループ一九八四年)。 要旨は「有史以来、多くの文明において、国民が利己的な欲求に没頭し、…

知謝

知謝塾の「知謝」とは、「知」に感謝するという意味である。 歴史に残る「知の巨人」達の業績も、アイザック・ニュートンの言葉:「私がさらに遠くを見ることができたとしたら、それはたんに、私が巨人の肩に乗っていたからです」 (If I have been able to …